チンコロつくり                                      戻る

                         まりを抱えたかわいいチンコロ

 1月14日、十日町市の高橋由美子さんの案内で、十日町市博物館友の会民俗班の皆さんといっしょにチンコロつくりに

挑戦いたしました。

 チンコロはお米(うるち)の粉を練ったもので作る犬のことです。犬のほかにもウサギや子、辰などの種類があります。

チンコロは買った後、しばらく飾り、ひびが入ったら焼いて食べていたということでしたが、現在は発色をよくするために着色

剤を使っているので食べないようです。

 十日町市ではチンコロ市が1月の15、20、25日と行われており(年休行事カレンダー1月参照ください)以前は市内の個人の

家で作られていました。そのお宅のおじいさんが亡くなり、作り続けることが困難になったということで、十日町市の授産施設

「エンゼル妻有」でその技を引き継いだということでした。

 当日は初心者向けに、ということで基本のチンコロを、職員の長津さんからご指導いただきました。

 エンゼル妻有  長津先生。チンコロまるめ。

 まずはじめに米の粉を練ったものをお団子にし、くるくると丸めます。これが大事です。ここを念入りにしないとしわやひびができ、

完成して乾くまでの間にひびが入り、割れてしまいます。とにかくくるくると丸め続けます。

 着色したお団子が用意してあり、それをちょっと背中にくっつけ、さらにまるめます。いろいろな色があり、三色くっつけます。

次に首の位置を決め、人差し指ではさんで回し、くびれを作ります。首ができたらつまんで耳を作り、黒いダンゴの目を入れます。

胸の辺りをはさみで切り、体を後ろにそらせて前足を作ります。下半身に縦に二箇所はさみを入れ、後ろ足と尻尾を作ります。

足は前へ、尻尾は後ろへ曲げます。始めに作っておいたまりを前足で抱えるように台紙の上に置き、紙にくっつくように押さえます。

これで、形はできあがりです。つぎにこれを蒸し器で蒸します。

     

  蒸し器に並べられたチンコロ                             蒸しあがり

       蒸しあがってピカピカのチンコロ。金粉を塗ります。

 蒸し器で3分。これでかわいいチンコロのできあがりです。作った本人は「かわいい〜」と大感動ですが、「売り物になりません」

ということでお持ち帰りさせていただきました。案の定、ピッピとひびが入り、一体は一ヶ月ほどでバラバラになりました。

(一体はなんとか無事なのですが…)もっと修行して、いつかは忙しい時にお手伝いができたら…と思っております。でも、

なかなか、エンゼル妻有の職員のみなさんや通所者の方のようには作れません。今は十日町雪祭りでも売り出しているそうです。

 長津さんは「チンコロに入ったひびの数だけ幸せなのよ」と言ってくださいました。お忙しい時に手のかかる私たちを

優しくご指導いただき、ありがとうございました。「エンゼル妻有」の皆さんのおかげでかわいいチンコロが生き延びています。

これからもチンコロ人気が続きますように。

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