良寛講座   講座で使うレジュメをUPしました。お楽しみください。

                                                  全国良寛会理事 高橋郁丸



 1 「良寛さまのおつきあい」〜詩歌などから良寛さまの人づきあいを考える〜
   



・子どもと手まりが大好きな良寛さま。子どもと遊ぶ日は「○○がなくてもいい」そうです。さて何でしょう?

・子どものために柿をとってあげようと柿の木に登った良寛さまは、ある失敗をしました。それは?

・「良寛さま一貫」と子どもに言われると、反り返るポーズをとっていた良寛さま、年をとって反り返るのがつらくなりましたが、やめられない理由がありました。その理由は?

・道端に倒れて死んだふりをした良寛さま、子どものいたずらで生き返ってしまったことがありました。どんないたずらでしょう?

・三条市八幡宮内にあった最古の良寛歌碑には、子どもに○僧と呼ばれた、とあります。どんな僧?

・良寛さまはある家に行くと必ずねだるものがありました。それは?

・良寛さまが雨の日に、雨具を着たままある家にあがりこんだことがありました。
 女性たちが良寛さまの雨具を脱がせてびっくりしました。どうしてでしょう?

・山田杜皐さんの家で働く女性に、良寛さまがセクハラっぽい冗談を言っています。何でしょう?

・良寛さまは大阪屋さんで何度もあるものを借りました。何でしょう?

・ある家に杖を忘れて戻ったところ、字をせがまれました。さてどうしたでしょう?

・良寛さまを常に妬んでいる僧が、くつろいでいる良寛さまを見て激怒、なぐろうとしました。

・良寛さまは、托鉢の途中、濡れ衣を着せられて何度も埋められそうになりました。

・「良寛禅師奇話」の中で、良寛さまが「嫌い」と断言していることがあります。

・雨に打たれる姿を見て良寛さまが親近感を持ち、「人だったら笠を貸すのに」といったものは何?

・良寛さまは子どものころ、家に引きこもりがちでした。母が心配して盆踊りの日に踊りに行くよう、外に出しました。

・良寛さまは晩年、積極的に盆踊りの輪に加わりました。どうしてでしょう?

・良寛さまは自分の好きな盆踊り歌を書き残しています。どんなものでしょう?

・良寛さまは島崎に移住してから、村の人を熱心に盆踊りに誘いました。その理由は?


良寛さまの歌

子どもと遊んだ良寛さんのうた
・霞(かすみ)たつながき春日を子どもらと 手毬つきつつ この日くらしつ
・子どもらと 手毬つきつつ この里に 遊ぶ春日は 暮れずともよし

手毬つき
かすみたつ ながきはるひに いひこふと さとにいゆけば さとこども いまははるべと 
うちむれて みてらのかどに てまりつく いひはこはずて そがなかに うちもまじりぬ 
そのなかに ひふみよいむな なはうたひ あはつき あはうたひ なはつき つきてうたひて 
かすみたつ ながきはる日を くらしつるかも

草木をも友と親しんだ良寛さんのうた
いはむろの一つ松をよめる(他に弥彦の椎の木、国上の一つ松)
・いはむろの たなかに立てる ひとつ松の木 けさ見れば しぐれの雨に ぬれつつ立てり
 ・ひとつ松 人にありせば 笠かさましを 蓑きせましを ひとつ松あはれ
 ・いくさくさ 見れども飽かぬ 岩室の 田中に立てる ひとつ松の木

天保元年5月大風の吹きし時の歌
 わが宿の 垣根に植えし 秋萩や ひともとススキ おみなへし しをんなでしこ ふじばかま
 鬼のしこ草 抜き捨てて 水を運びて 日(ひ)覆(お)いして 育てしからに
 たまぼこの 道もなきまで はびこりぬ 朝な夕なに 行きもどり そこにいで立ち 立ちていて
 秋待ちどふに 思いしに
 時こそあれ 五月の月の 二十日まり 四日の夕べの 大風のきほひて吹けば
 あらがねの 土にのべ伏し ひさかたの 雨にみだれて もも千々(ちぢ)に なりにしぬれば
 門(かど)鎖(さ)して 足ずりしつつ い寝ぞしにける いとも術なみ
・手もすまに 植えて育てし 八千草は 風の心に 任せたりけり

戯れ。「蛍」というあだ名をつけられた良寛さんのうた
・草むらの蛍とならば宵々に 黄金の水を妹たもうてよ
・寒くなりぬ 今は蛍も光なし 黄金の水を 誰かたまはむ

良寛さんの自戒
・世の中に まじらぬとにはあらねども ひとりあそびぞわれはまされる
・世の中に まじわることの 憂しとみて ひとり暮らせば さびしかりけり

人を待つ良寛さん
・また来むと 言ひて別れし 君ゆえに 今日もほとほと 思ひくらしつ
・事しあれば 事しありとて 君は来ず 事しなき時は おとづれもなし

良寛さんの憂いとはげまし
・雨はどんどと 降れども晴れる わしの思ひは いつ晴れる
・いざわれも 憂き世の中に交じりなむ 去年の古巣を 今日立ち出でて
・今よりは 野にも山にも まじりなむ 老いのあゆみの行くにまかせて
・人がつんとしたら つんとしてござれ 負けてござんな 一日も